2007-09-22

松山へ。CAFÉ CABARET

Cabare_507

今日は、イラストレーター佐々木美穂さんの個展を見に松山の「サンキエーム」へ。
道中、高知へ行くよりもトンネルのストレスは少なく、瀬戸内海を眺めつつドライブ気分。
葛の蔦が木々を「のさばって」いる。

しかし、片道約2時間は遠い。おなかも空いた。
市内に着いたらすぐランチだ!

今日の目的地のひとつ、CAFÉ CABARET(カフェ カバレ)へ直行。
もうひとつの目的のお店、granola(グラノラ)のオーナーさんのブログ「コハル」で知った。

カバレとは、フランス語で、「キャバレー」のこと。娯楽要素のある飲食店という意味だそう。
元々は東京のNid cafe(ニドカフェ)のスタッフとして働いていたという、
オーナーの曽我部さんが地元に戻って開いたという。

Nid cafeといえば、恵比寿の「neuf cafe(ヌフカフェ)」、代官山の「eaucafe(オウカフェ)」
三宿の「toris cafe(トワカフェ)」と、お気に入りのユルユル系cafeのうちのひとつ。
eaucafeは初めだけだったが、靴を脱いで入れる、というcafeだった。
学生のとき、線路脇のビルの最上階にneuf cafeをたまたま見つけ、
ひとりワクワクしておんぼろのピンクのエレベーターに乗り、
透明のビニールのれんをめくって入ったのを覚えている。
その日一番客であった私の質問、
「クスクスってなんですか?」に、開店準備に追われるお姉さんは笑顔で答えてくれた。
一気にcafeという空間とかっこいい振る舞いのスタッフさんの姿に恋してしまったのだ。
その後時々のぞいたけれど、ほぼ満席で足が遠のいてしまった。
スタッフ募集のチラシにすぐさま声をかけたけど、
未経験で「やってみたい!」だけの私は断られてしまった。
CAFEブーム到来。ここはカフェ経営の夢を持つ若者の街、代官山・恵比寿。
そりゃ無理だった。
最近知ったけど、このお店のプロデューサーの武田さん、桑さんはCAFEブームの火付け役。
影響力は今考えればすごいものだったろう。

古いビルの、ひんやりしたグレーの階段を3階へ。
中階段にあるポスターや瓶が導いてくれる。
扉を開けると、昼時なのに案外ガランとしている。
一瞬不安に思ったが、キッチンの男性とフロアの女性の軽やかな声ですぐに安心した。
照らし出す無駄な明かりは必要ない。日の光だけでいい。
ああ、そうだったな、恵比寿のあのビル。窓の下の明るさを思い出す。
家具も小物も本も、オーナーの好きなもの。満ちている。
空気だけでなく、気分も開放してくれる。
料理を待つ間、店内や窓の外を見る。
BGMにキッチンの人の鼻歌が混じって、思わず頬が緩む。

ここの店主は、お客さんが自分の店でこのランチを食べるシーン・・・
時間や空気感みたいなのを想像しながら作ってる。
彼が納得するように言った。
本当に、そう思った。
店主自身カフェが好きで楽しんでいるのが、この席に座っているだけで感じられて嬉しくなる。

いいにおいが漂ってくる。。私の五臓六腑が待ち構えている。
彼は鶏肉を煮込んだものをバターライスに添えて。
私は豚バラをビールで煮込んだものとパンを。
トロトロ~。ホロホロ~。ほっぺが落ちるとはこのこと。
ふたりして、「うん。・・・うん、おいしっ。」とモクモク食べる、食べる、食べる。
パンをスープにつけて皿をさらい上げる。大満足。
こんな料理がここで食べれて、ただ嬉しい。幸せ。
そうそう、これよねと、コーヒーの香りを体中に沁み込ませて。

そのニンマリした顔がばれたのか。してやったり、なのか。
キッチンの人もフロアのお姉さんも満面の笑みで送ってくれた。
あの人が曽我部さんかしら?

曽我部さんは言っている。
~enjoy your cafe ~もっとカフェを楽しみなさい。~


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