2007-09-11

幸せの黄色いちょうちょ

うっすら雨の音が聞こえて目を開けてみた。
朝のようだが閉じられたカーテンと薄明るい部屋しか見えない。
腕時計をしたまま寝てしまったらしい。
6時すぎ、まだ寝れる。

母と子供の私が昔の玄関の前に白い小さな犬を抱えて座っている。
はて子犬か老犬かは分からない。
しかし毛は抜け落ち右目が白内障になりかけている。
そうなったら死が近いと思い(きっと勘違い)、母に必死に訴えているが余り気にされない。
焦りもない、穏やかな表情に苛立っている。
家に来てまだ一年経っていないと母が言うから、
じゃあ病院行こう、きっと助かるからと私はずっと訴えている。

起きると雨の音はしないが、外も見なかった。夢の余韻が残っていた。
母が黄色いちょうちょが飛んどったよ、とうれしそうに言う。
「幸せの黄色いちょうちょが飛んどるよー。」
毎日見ている私は反応が薄かった。
しかし、ちょうちょは春の生き物だと思っていたが、違ったか。
昔は、かわいいかわいいと捕まえては羽のりんぷんが指についてしまい、弱らせてしまっていたなぁ。
雨は上がり、すっかり晴れてしまったようだ。

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