2007-11-01

じいちゃん伝説:名人編

じいちゃんは釣り名人。チヌ(黒鯛)やメバル、タコも釣る。
ばあちゃんがこしらえる大きなおむすびを持って、朝4時から夜中まで帰ってこない。
一度熱射病になって車の中で倒れているところを発見され危なかったことがあった。
周りの心配をよそに、それでも行く。
私や兄が帰省したときにも必ず魚を食べさそうと釣りに行く。
そして「おいしぃやろがー」と食べさせてくれるのだ。
釣りの技術も、うまい人を見て独学で習得するらしい。
パチンコもしかりで、ほとんど負け知らずで、
小さい頃はチョコなんかをいっぱいくれていた。
ばあちゃんの入院中も、やはりずっとは付き添ってられず、
日中ほとんどパチンコで稼いでいたらしい。(ばあちゃんが明かした。)

じいちゃんは戦争を体験しているし(直接話は聞いていないが戦地にも行き、兄弟を亡くし、じいちゃんは幸い生きて帰ってきたらしい)
かなりの讃岐男児としての誇りもある、がいな人(強い人、強情な人)だ。
だからひと昔前は、ばあちゃんにもきつかったし、乱暴だった。
家族にも厳しかったようで、その歪みはなかなか修復できないところもある。
それでも、今84歳のじいちゃんは、
家族の絆を大事にしようとできる限りのことをして、
思いやってくれている。

そんなじいちゃんが先週、2ヶ月の入院から帰ってきた。
元気に明るい顔になって帰ってきた。83歳には見えない。
白髪がフッサフサ。父ちゃんのほうがやばいんでないか?

いつものようにじいちゃんばあちゃんの寝床横を通って
こっそり期待して見たが、ばあちゃんが狭くて寝苦しそうに
大の字になってベットからはみ出ていた。
ばあちゃんの方が実はたくましい様だ。
でもじいちゃんは相変わらず、ばあちゃんにやさしい。

この前は、「庄内半島で知らんところはないぞ!」と言っていた。
心配ではあるけれど、「定年退職」という本を読んじゃってる父を連れ出して釣りを教えてあげて欲しいものだ。

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