2007-11-06

今年も「渋さ@さぬき」

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今夜は少し特別な気分。

SPEAK LOWでの「渋さ@さぬき」ライブ。

再上京をアキラめた時は、香川で渋さ知らズの生音は聞けないだろうと思ってた。
だから「渋さ知らズ@さぬき」を知った時はうれしかった。
その年2005年、SPEAK LOWでのライブにひとりで行った。
映画があった直後だったからだろうか、観客に学生らしき若者が多かったので驚いた。
中休憩、アーティストが退場する時に小森さんに思い切って声をかけたら
「あれー!?どうして高松にいるの?」と覚えててくれた。
女の人こその音、女の人とは思えない小森さんの音に惹き込まれる。
4人の「音あそび」はとても無邪気に戯れて優雅で、全身から音を吐き出して。
小森さんと不破さんに挨拶&握手してドキドキして帰った。

翌年2006年も、付き合い始めて間もない彼の誕生日に重なってしまったが、
プレゼントだと言って強引に誘い、一緒に行った。
渋さなんてアングラマニアックではないか?拒絶されるのではないか?という不安をよそに、彼は渋さを知っていたし、楽しんでくれたと、思う。
渋さを聞くと、腹の底にいる私の生臭いところが踊りだすので不安だった、というのもある。
でも、その部分も大分何層もの皮に被せられたようだった。
ライブは踊子の登場もあって高松とは思えない非日常なライブに満足した。
某香川情報誌にふたりで撮られてちょっと照れたな。
ちょっとした撮影機材でしっかり撮られたのに写りが最悪だったし。

そして今年3度目の渋さ@さぬきは再びSPEAK LOWで。
今回はテナーサックスの片山さんのCD発売記念だから小森さんは不在。
少し残念だったが、片山さんだから楽しみだった。

4年位前、私の現代ジャズの師、ジャズ喫茶「コルトレーンタイム」の親父さんに連れられて片山さんのソロライブに新宿ゴールデン街の店に連れて行ってもらった。
金切り声みたいな初めて聞くSax。
血管が破裂しそうな赤い面。
音が出ている体感もない、息遣いしか把握できない。
音楽なのかわからない。
善さなんてわからない。
でも、この物凄い世界が今もここに在るということ、この人たちはこれが快感なんだ。
なんて分かった風に思いながら、共鳴する音の振動をカラダで受けていた。
隣の人の鼓動まで伝わってきそうな密室の中で。
小森さんも来て、仲間&観客にソロ演れよと言われても断っていた。まだ出来ない、と。
そう簡単には、立てないのだ。その位の事でもあり、それ程の事でもない。

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片山さんは意外にフランクな人だった。観客もオトナだった。こんな一面もあるんだな。
15分以上の演奏に「もう終わりかな、、、まだかっ」と思う、譜面があってないような視線の絡み合い、アドリブ。聞く側も演奏する側と対等でなければ聞いていられないかもしれない。同じ舞台で踊るのだ。すごい。圧倒される音の嵐。

DVDで不破さんが言っていた。
俺たちには薬や葉っぱは必要ねぇ。楽器吹いて踊ろうぜ。
こんなに楽しい事があるじゃねぇか。練習しろ。もっと練習して楽しいことやろうぜ。

子犬が無邪気に戯れて遊ぶように見えるけど、この人たちはプロなのだ。
自分の演奏に責任を持っている。自身を持っている。プロフェッショナル。

こんなにかっこいいおじさんたちがいるじゃないか。
ちょっと忘れてたかもしれない。

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◆「片山広明カルテット a.k.a. 渋さ知らズ」CD「DUST OFF」発売記念LIVE
片山広明(T.SAX) 不破大輔(BASS) 立花秀輝(A.SAX) 磯部潤(DRUMS)
◆2007.11.6(TUE) 19:00 OPEN / 19:30 START
at.SPEAK LOW(香川県高松市塩上町3丁目20-11Field of Soul-1F)

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